法話

東福寺管長からサイトをご覧の皆様へ、墨書によるメッセージと、その言葉にまつわる法話をお届けいたします。

知足安分

更新日2022年10月8日

 分に安んじて貪(むさぼ)らないこと。現在の状況は自分が成したわけで、それが自分に見合ったものと思えば不満は起きず安らかな心になれます。苦しみは欲によって起こります。

欲は意欲にも通じますが過ぎると煩悩になってしまいます。現状を見つめ、「足る」を知りましょう。

 コロナ禍で不自由と思うことが増えましたが、今までが良すぎた、恵まれていた、この状況でも十分にやっていけるとの思いを持てれば、穏やかな心を得られ充実した人生が送れます。まず今を認め自分の役目を一心にしていくことによりコロナ禍を乗り切って行きましょう。

原田融道 管長
1959年(昭和34年)生まれ。道号は融道、法諱は治圓、室号は幽松軒。山口県下松市出身。
1988年(昭和63年)29歳で東福寺山内光明院 佐々木元果和尚に就いて得度。
1989年(平成元年)東福僧堂へ掛塔、福島慶道老師に参じ、嗣法する。
2009年(平成21年)東福僧堂師家に就任。
2016年(平成28年)東福寺派管長に就任。