大涅槃図 修理完成特別公開について
更新日:2023年6月1日
令和2年9月から修理中であった大涅槃図がこのたび完成しました。
3月14~16日まで涅槃会において大涅槃図を掛けますが、こちらとは別に下記の通り大涅槃図修理完成特別公開を行います。
秋季 11月11日(土)~12月3日(日)【予定】
春季 4月15日(土)~5月7日(日)【終了しました】
時間:9時30分~16時30分(入場は16時まで)
拝観料: 大人 1,000円
小中学生 300円
受付場所:東福寺 法堂
明兆筆大涅槃図は3月15日の涅槃会の供養に本尊として掛けられるものです。
図の中央に釈尊は右脇を下にして台上に横臥し、菩薩や阿羅漢、禽獣などが嘆き悲しんでいる姿が描かれております。
佛母麻耶夫人を書くのが佛涅槃図の通例ですが、この図には麻耶夫人の姿は見られません。
しかし、明兆がこの大涅槃図を製作中に、一匹の猫がよく遊びに来たので、図中にこれを書き入れたと伝えられております。
この大涅槃図の制作は明兆自ら墨書を書き入れており、「應永戊子十五年六月日、行年五十七、破草鞋、明兆筆」とあり、
この大涅槃図が應永十五年(1408)明兆57歳の時の制作です。
明兆は東福寺に佛涅槃図がないのを遺憾とし、その制作を思い立って、国外に手本を求めようとしていた時、一人の化僧が現れて手本の涅槃図を授けてくれたと云われております。
また、絵具を得ることができず困却したが、東福寺の東の渓谷から、朱色や五彩の岩石が現れたので、これを使用して大涅槃図を完成したという。
これが「絵の具谷」として言い伝えられています。
参考文献『国華』第七拾壹編
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